- 配信日:2020.11.24
- 更新日:2024.04.18
ものづくり マッチング事例
ENEOS 機能材カンパニー 福田様に聞く「Linkers Sourcing」活用事例
■ 効率的なLinkers活用法
「Linkers Sourcing」を何度も利用される中で、福田様は弊社が想定していなかった活用法やメリットを見出されています。
最初は手探りだったヒアリングシートの作成に慣れて時間を節約できるようになったり、探索期間の適切な目安が掴めるようになったりといったことは序の口です。
お話を伺うと、明らかに初期の頃よりも効果的かつスピーディーに「Linkers Sourcing」をプロジェクトに活用されています。
「まず、ヒアリングシート作成に慣れたことで探索開始までの期間を短縮できるようになりました。そして、探索開始から2週間ほどで探索母数の7、8割程度の候補がほぼ出尽くすことが分かってきたので、我々の絞り込みのスピードも上がりました。
2週間程度の段階で面談したい会社があるか当たりを付けてアプローチできるのです。もちろん時間に余裕があれば、その後に上がってくる候補も含めて全て検討しますが、我々も効率的な活用が可能になってきました」
自ら探索する場合と比べてスケジュール管理をしやすくなったことも利点に挙げられています。
「以前までの社内ネットワーク等の活用による探索では、始めてから委託先が決まるまでの期間が分からなかったので、半年みておこうといった大まかな感じでやっており、実際に半年程度で探せるもの、もっと早いもの、逆にもっと時間のかかるものなどまちまちでした。
一方、Linkers Sourcingを活用した探索では3ヶ月もあればできるということが分かったので、スケジュール化し易くなりました」
探索の精度を上げるコツも伺いました。
「ヒアリングシートの情報は書けるだけ書いた方が良いということが分かりました。情報をクローズし過ぎると、候補企業の中には勘違いして「できる」と手を挙げられることがあります。
逆に本当は製造能力を持っているにも関わらず、情報が少ないことから辞退されることもあります。初期の提示情報が多ければ、それだけ誤解が生じにくく、お互いにとっての不幸を避けられると思います」
■ 委託先候補を絞り込む際のキーポイント
目ぼしい候補が見つかると面談が行われることになりますが、機能材カンパニーでは候補企業との面談はオンラインではなく、必ず現地へ足を運び、製造現場を見るそうです。
「初回の面談をオンラインで済ませることはありません。可能な限り先方に行き、現場を見ます。設備の充実度を確認することは当然ですが、現場が綺麗に保持されているかといったことも見ます。
些細なことに思われるかもしれませんが、製造現場における初歩として、現場管理の質は最終的な判断基準の一つとなります」
また、機能材カンパニーでは新規材料を扱うこともあり、基本的には国内企業に絞って委託先を探されています。
「我々のグループでは研究所から上がってきたものを量産のステージに移すことを担当しています。量産に向けた技術的なハードルはどうしても出てきますし、技術の流出も避けたい。
フットワークが軽く、密にやり取りをしながら量産技術の確立を図るには国内の委託先がベストです。その後、事業が軌道に乗り、さらなる量産を求められるステージが見込めれば、その際には国外の委託先を探すことも視野に入ってきます」
■ Linkersのアウトプットを徹底活用
福田様、そして前任者と合わせて約4年に渡って「Linkers Sourcing」を活用されていますが、実は1年ほど依頼のなかった期間があります。その間は自社での探索にチャンレンジしたそうです。
「Linkersに依頼した過去の案件における候補先リスト、弊社の担当者が自ら探し出していたリスト、弊社の取引先のリストなど、当時手にしていた全ての情報を一元化しました。
新しい情報があれば随時追加し、更新を行うといった環境を構築し、自分たちでそのリストを元に探索することに挑戦しました」
これは、Linkersが提供したアウトプットを最大限に活用されている事例の一つといっていいでしょう。
福田様は最終的には社内で管理しているそのリストと「Linkers Sourcing」の併用がベストだと述べています。
「併用が一番だと思います。一元管理化したリストから委託先を探せることは分かりました。しかし、年数が経つとリストも陳腐化します。
リスト作成時には製造不可能だった会社が、数年後には製造可能になっているかもしれません。企業の変化を調査し、常にアップデートを掛けるようなことは我々にはできません。
『Linkers Sourcing』を併用することで、そのリストを更新できるという利点もあります」
■ オープンイノベーション推進に向けた課題
世の多くの企業がオープンイノベーションを推進しようと知恵を絞っています。しかし、イノベーションを実現するには数多くの壁があると思いますし、社内でその素地を作り上げることも難しいでしょう。
では、ENEOSではオープンイノベーションに関して、どのような取り組みを行っているのでしょうか?
「弊社は石油会社のイメージが強いかもしれませんが、昔から石油以外の開発にも力を注いでおり、様々な方向性からオープンイノベーションを推進しております。
私は最終的には社員一人一人の意識に行きつく問題だと考えています。新しいことに挑戦した結果、失敗したとしてもそれを責めることはしない。
要はチャレンジしやすい風土作りに弊社も取り組んでいます。しかし、意識改革というのは本当に難しいことだと感じています」
意識改革、オープンイノベーションの素地を築くための一環としてENEOSのグループ理念にも「挑戦」や「向上心」といったテーマが掲げられています。
そして、具体的な動きとして、ENEOSでは各自がアイデアを持ち寄るピッチイベントを行い、面白そうな案件であれば進めるといった社内ベンチャープロジェクトなども始めているそうです。
■ Linkersの活用を検討されている方へのメッセージ
「とにかく速く、プロセスが見えるので安心です。最初にお金を払わなければならないというハードルはあると思いますが、プロセスが全てオープンになっていますので、お金に見合う価値があったかどうかの判断もできると思います。
我々はLinkers Sourcingに出会えて良かったと思います。だからこそ、我々は何件も続けて依頼しているわけですから」