• 配信日:2025.11.14
  • 更新日:2025.11.14

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CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

CES 2026で注目のスタートアップ企業事例(2025年事例の振り返りも含む)


CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

CESの「未来の方向性」をより早く、鋭く具現化しているのはスタートアップ企業です。2025年の事例の振り返りと、CES 2026に向けて注目の企業を紹介します。

デジタルヘルス/ウェルビーイング分野

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2025年注目のNeuranics Ltd.(イギリス)は、TMR量子技術を用いた磁気筋電図(MMG)磁気センサを開発しました。これは衣服の上から微弱な筋肉活動を測定可能であり、非侵襲的かつ小型で低コストなため、感度を維持したままウェアラブルデバイスへの適用が期待されています。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2026年注目のMENTAGRAPH株式会社(日本)は、リング型デバイスとPCアプリで従業員の心労度を可視化し、休憩を提案するプラットフォーム「Mental Battery」を開発。CESではLongevity(長寿)カテゴリーを採用しています。生体データから客観的にメンタル状態を把握し、従業員パフォーマンス向上に寄与する点が注目されます。

モビリティ/エネルギー分野

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2025年注目のXING Mobility Inc.(台湾)は、浸漬冷却技術を用いた高効率・安全性の高い電気自動車向けエネルギー貯蔵バッテリー「IMMERSIO XE50」を開発しました。バッテリーセルを誘電液に浸すことで熱伝達を最適化し、熱暴走を抑制して高エネルギー密度と安全性を両立させています。「液浸冷却」は、他のエネルギー分野でも注目度の高い技術です。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2026年注目のFocusDrive(アメリカ合衆国)は、車載AIカメラとオンデバイス処理で視線追跡を行い、注意散漫を即時警告するドライバー安全支援技術を開発。10代の若者が設立したベンチャーであり、オンデバイス処理でプライバシーを確保しつつ、リアルタイムでの注意散漫警告を実現します。あまり情報が表に出ていない企業ですので、現地での取材が楽しみな企業でもあります。

AI×産業応用分野

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2025年注目のAmbient Scientific, Inc.(アメリカ合衆国)は、アナログ積和演算回路技術を用いた超低消費電力AIマイクロプロセッサ「GPX10」を開発。消費電力80μW未満でコイン型電池1個で数年間動作し、クラウドに依存しないエッジAI処理を可能にしており、電力制約のあるデバイスへの応用が期待されます。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2026年注目のBOS Semiconductors(大韓民国)は、Tenstorrent製NPUコアを搭載した車載AIアクセラレータSoC「Eagle-N」を開発。INT8演算で250TOPSを達成し、IVI・ADAS用途に特化することで、高い電力効率とコスト効率で車載AI推論ユニットとして適用される点に注目が集まっています。

ロボティクス分野

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2025年注目の株式会社Thinker(日本)は、赤外線モジュールで対象物との距離と傾きを同時に計測できる近接覚センサ「TK-01G」を開発しました。透明物質や鏡面などの計測が可能で、人が目を閉じて手探りで掴むような感覚を再現し、協働ロボットのピックアップに貢献します。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2026年注目のHangZhou Yushu Technology Co., Ltd. (Unitree)(中華人民共和国)は、31自由度とAI統合制御アルゴリズムを搭載した人型ロボット「Unitree H2」を発表。より人型に近い動作を高精度に再現し、価格も30,000米ドル程度とされており、産業支援、研究教育、サービス分野での本格運用が期待されます。

エネルギー/サステナビリティ/建設分野

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2025年注目のSierra BASE Co., Ltd.(大韓民国)は、回転型LiDARとAIを活用し、トンネルや橋梁などの施設点検・測量を自律運行するシステム「SIRIUS」を開発。0.1mm以下のひび割れ検出が可能で、点検時間を80%以上、人員を50%以上削減できるとアピールをしています。建設業界向けの類似製品については、今後も精度向上が焦点になっていくと考えられます。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2026年注目のLyten(アメリカ合衆国)は、メタン由来の3Dグラフェンを中核材料とした、ニッケル・コバルト不使用のリチウム硫黄(Li-S)電池技術を開発しました。既存リチウムイオン設備を活用した製造が可能ながら、従来のリチウムイオン電池材料に比べ大幅な軽量化を実現できるとアピールをしています。また今期は、地産地消サプライチェーンの実現が大きく謳われています。

Emerging Tech分野

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

リンカーズのレポートのEmerging Tech分野では、半導体、量子技術、宇宙開発、農業テクノロジーなど、新興分野における基盤技術や次世代産業を創出する技術領域を対象としています。

2025年注目の株式会社TouchStar(日本)は、スマートフォンでリアルな触覚体験を再現する波形生成アルゴリズムと触覚配信ソリューションを開発しています。既存のスマートフォンで低周波から高周波までのリアルな触感を再現し、製造業での職人技の定量化や遠隔での不良品検知などへの応用が期待されます。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

2026年注目のDiamond Quanta, Inc.(アメリカ合衆国)は、リチウム・ホウ素・リンの共ドーピングで電気伝導性を高めたダイヤモンド半導体技術を開発しています。高温・放射線環境に強い電力半導体や室温動作の量子フォトニクス素子などへの応用が期待されており、今後の量産化に注目が集まっています。

CES 2026 イノベーションレポートのご案内


CES 2026の熱狂が冷めやらぬうちに、貴社が次のイノベーションの波に乗るための具体的なアクションプランが必要です。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

リンカーズでは、「目利き力」と「取材力」を活かした独自の調査アプローチに基づき、CES 2026で発表された数千の技術の中から、本当にビジネスにつながる「核となるトレンドと企業」を厳選した「CES 2026 イノベーションレポート」を発行予定です。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

本レポートは、以下の6つの注目技術領域を深く掘り下げます。

  • 1. デジタルヘルス / ウェルビーイング
  • 2. モビリティ
  • 3. ロボティクス
  • 4. AI×産業応用
  • 5. エネルギー / サステナビリティ/建設
  • 6. Emerging Tech (半導体、量子技術、宇宙開発、農業テクノロジーなど)

レポート内容は、約200件の注目企業ロングリスト(Excelファイル)と、トレンドの背景・具体的な技術内容を解説した動向レポート(約60頁、PDFファイル)で構成されます。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

現地へ視察に行かれる方も、視察の予定がない方も、このレポートは貴社のR&D戦略や新規事業創出の指針となるでしょう。また、現地調査支援として、貴社指定企業へのカスタム取材代行や、厳選した20社を取材するマルチクライアント取材といったオプションサービスもご用意しております。

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セミナー講演資料のダウンロードについて

本記事に関するセミナー講演資料を、以下のボタン先の申込フォームからお申込みいただけます。申込フォームに情報を入力後、送信ボタンを押してください。その後、自動的にページが切り替わりますので、そちらから講演資料をダウンロードしてください。

講演者紹介

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

渡辺 彩子
株式会社リンカーズOI研究所 オープンイノベーション研究所 リサーチマネージャー 博士(農学)

名古屋大学大学院 生命農学研究科 博士課程修了。2021年 藤田医科大学 消化器内科にて博士研究員を務め、消化器系疾病と腸内細菌叢の研究に取り組む。2023年よりリンカーズ オープンイノベーション研究所に入社し、医学、ヘルスケア、バイオテクノロジー領域を中心に先端技術動向調査を行う。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

石田かほり
株式会社リンカーズOI研究所 オープンイノベーション研究所 リサーチマネージャー

武蔵工業大学大学院 工学研究科 電子工学専攻。脳波(EEG)におけるERP評価を用いたヒトの記憶関連の脳機能に関する研究に取り組む。デンソーにて車載空調機器向けセンサーの開発・設計、車室内快適性製品の新規企画・開発、小型モビリティの新規企画に従事。現職ではヘルスケア、各種センシング技術(生体、環境 etc.)、カーボンニュートラル / ネガティブ 他多数の最新技術動向調査を行う。

CES 2026最新テクノロジー動向と注目ベンチャー:AI、サステナビリティ、パーソナライズの未来図

干場 太一
株式会社リンカーズOI研究所 オープンイノベーション研究所 リサーチマネージャー

神戸大学大学院 工学研究科 機械工学専攻。生体金属材料(バイオマテリアル)の研究に励み、修了後は大手家電メーカーに入社し、生活家電の技術開発や量産設計などに従事する。2024年 株式会社リンカーズOI研究所入社。主にセンサ・機械・ソフトウェア分野における先端技術動向調査により、製造業の活性化を支援している。

リンカーズのサービス紹介

リンカーズ株式会社は、ものづくり企業向けにイノベーション・オープンイノベーションを支援している会社です。技術パートナー探索やユーザー開拓など、ものづくり企業の様々な課題に対してビジネスマッチングを軸にしたソリューションをご提供しています。またあらゆる技術テーマでのグローバル先端技術調査も承っております。

貴社の技術課題を解決する最適なパートナーを探索:「 Linkers Sourcing(リンカーズソーシング)」
全国の産業コーディネーターや中小企業ネットワーク、そしてリンカーズ独自のデータベースを駆使し、共同研究・共同開発、試作設計、プロセス改善、生産・量産委託など、貴社の具体的な技術課題に合致する最適なパートナーをスピーディーに探索します。

技術起点での販路・ユーザー開拓をサポート:「 Linkers Marketing(リンカーズマーケティング)」
貴社の画期的な技術・製品・サービスを、リンカーズ独自の企業ネットワークを通じてご紹介し、関心を持った企業との面談機会を創出します。面談に至らなかった企業についても、具体的なフィードバックコメントが可視化されるため、今後の営業・マーケティング戦略の改善に繋げていただけます。

グローバル先端技術・市場を調査:「 Linkers Research(リンカーズリサーチ)」
貴社の業務目的に合わせて、各分野の専門家と独自のリサーチャーネットワーク、技術データベースを活用し、グローバルな先端技術を「広く」かつ「深く」調査します。研究・技術パートナー探し、新規事業やR&Dテーマの検討、有望企業の探索など、多岐にわたる目的でご活用いただけます。

オープンイノベーションの推進についてお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
「まだ方向性が決まっていない」
「今は情報収集段階で、将来的には検討したい」

など、具体的な相談でなくても構いません。
リンカーズが皆さまのお悩みや課題を伺い、今後の進め方を具体化するご支援をさせていただきます。

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