- 配信日:2022.09.07
- 更新日:2024.08.07
オープンイノベーション Open with Linkers
ニュー・ノーマルを迎える化学産業の動向実態
~”新潮流”が”標準”になった世界を生き抜く~
この記事は、一般社団法人新技術応用推進基盤代表理事の谷村勇平様から寄稿いただいた、「化学産業の動向」をテーマとしたレポートの要約記事です。
谷村様は「化学」をはじめ、「デジタル技術( AI・IoT・DX )」の活用など幅広いテーマで、リンカーズ株式会社主催の Web セミナーにも多く登壇されています。
本記事で概要をご紹介しているレポート、
「ニュー・ノーマルを迎える化学産業の動向実態 ~ ” 新潮流 ” が ” 標準 ” になった世界を生き抜く~」は、以下よりダウンロードが可能です。
今後の化学業界の動向に興味のある方は、本記事とあわせてレポートをぜひご覧ください。
はじめに
化学産業にとって、この 10 年は様々な変化が押し寄せた時代であった。1つ1つの潮流が少しずつ産業全体を変え、生まれてきた「化学産業のニュー・ノーマル」の時代においては、新たな事業を生み出し続けることのできる企業だけが勝者で居続けるだろう。
本レポートでは、一般社団法人新技術応用推進基盤の研究員がとらえた、化学産業のニュー・ノーマルについて読み解いていく。
過去 10 年で化学産業に到来した”新潮流”は定着したか?
化学産業にとっての 2022 年は、ウクライナ情勢によって混沌とした石油争奪戦の開始、そしてそれをも契機とした第二次グリーンテック・ブームの開始から幕を開けた。特に前者は、多くの国・企業にとって予想されたものではなく、石油化学産業もまた不透明な時代に突入している。
歴史上、石油価格高騰も環境テックブームも、私たちには経験がある。しかし今回もまた、それらの経験通りに行えば乗りきれるというわけではないだろう。なぜなら、そもそも石油化学産業そのものが、この 10 年ほどで変化を余儀なくされてきていたからだ。
化学産業が変化を余儀なくされた”潮流”とはなんだったか?筆者は4つの大きな潮流があったと考えている。